ダイナミックマップ2.0コンソーシアム:
SIP-adusの先のダイナミックマップを狙ったコンソーシアム型共同研究

DM2.0コンソでは、クラウド、エッジ、組込みをカバーする、ダイナミックマップのソフトウェアプラットフォームに関する研究開発を行っています。具体的には、①クラウド、エッジ、組込みの環境を連携させる分散データ処理機構を備えたデータストリーム管理システム(DSMS)の設計と実装、②ダイナミックマップにおける、静的、準静的、準動的、動的情報のデータ定義の検討、③ダイナミックマップで用いられる通信方式の検討と評価、④ダイナミックマップの利便性を訴求するユースケースの検討と具体的な交通アプリケーションの試作、⑤ダイナミックマップの実験評価を行っています。



2017年8月時点のDM2.0コンソの構成員として、大学から名古屋大学と同志社大学、企業から、アイシン・エィ・ダブリュ株式会社、株式会社NTTデータMSE、住友電気工業株式会社、パイオニア株式会社、パナソニック株式会社、富士通株式会社、ヤマハ発動機株式会社が参加しています。また、協力会社としてインクリメント・ピー株式会社、オブザーバとして京都高度技術研究所が参加している他、複数の大学の研究者が参加しています。

DM2.0コンソでは、広く交通分野全体からダイナミックマップに関するご意見・ご要望をいただけるようにしたいと考え、研究成果の一部を公開しています。現在公開されている①高精度道路地図仕様と②クエリ言語仕様は、どちらもダイナミックマップにとって重要な要素です。

①高精度道路地図仕様は、従来のナビゲーション用の地図よりも細かい、レーン単位の粒度で地物として扱うための表現方法について定義しています。1つのレーンは、走行時目安線(または中心線)と走行可能領域のペアで表現されています。走行時目安線は自動走行システムが走行軌跡を生成する際に、また、走行可能領域はセンサ情報がどのレーン上での事象であるのかを対応付けする際に、特に有効な情報となっています。さらに、レーン同士がつながっているのか、一部交差しているのか、隣接しているのかといった、レーン間の関係を明示的にデータとして表現しています。これにより、「今いる車線と交差する関係にある別の車線を教えてほしい」などのレーン同士の関係を問い合わせる検索を行うことができるようになりました。



②クエリ言語仕様は、道路地図情報やセンサ情報などの交通データ間の関連付けやフィルタリングなど、データ検索の基本操作を呼び出すためのクエリ言語を定義しています。従来までのデータアクセス手段は、道路地図には道路地図専用のアクセス手段を用い、センサ情報にはまた別の専用アクセス手段を用いていました。しかし、情報の種類ごとにアクセス手段が違っていては、道路地図やセンサ情報に跨った横断的な検索を行うことが難しく、データの活用の幅が狭まってしまいます。そこで、各種情報を共通のデータ構造に格納した上で、共通のデータ操作体系で扱えるようにしました。リレーショナルデータベースシステムの理論を背景に、国際標準のクエリ言語であるSQLを拡張したものを提案しています。

これら中核部分の仕様公開により、自動車OEMや交通関連組織からのフィードバックを得て、交通分野全体からより支持の得られる基盤づくりを目指します。



連絡先
 ダイナミックマップ2.0コンソーシアム事務局 E-Mail:dm2-sec@nces.i.nagoya-u.ac.jp